スマイル矯正歯科BLOG

2023.02.28更新

八重歯


会話のときに、相手の笑った口から八重歯がチラッとのぞいたら「可愛いな」と思いませんか?
ただ、歯列が整っている方の中には「何それ?」と思う人もいるでしょう。
確かに八重歯は、不正歯列によってできるものです。そのため、必ずしも羨まれるとは限らないかもしれませんね。放っておくと、機能面で何らかのトラブルを起こす可能性もあります。
そこで今回は「八重歯」とは一体どのような歯列なのか、かわいいと言われる理由や放置した場合の懸念点などを紹介します。
不正歯列で困っている人は、本記事をぜひ参考にしてくださいね。

 


そもそも「八重歯」とは?
ガタついた歯列のことを指す「乱杭歯」の一種で、歯列からはみ出して周囲の歯と重なった状態の歯をいいます。
最も八重歯になりやすいのが、ほかの歯よりも遅れて萌出する「犬歯(前から数えて3番目の歯)」です。
実際に八重歯がある人は、どこの歯が該当しているか数えてみましょう。

 


原因
主な原因は「歯と顎の大きさの関係性」です。
中でも犬歯は、顎と歯の大きさのバランスに不具合があると八重歯になりやすくなります。歯を並べるためのスペースが不足し、歯列からはみ出して萌出するためです。
また生え変わりの時期が早すぎたり、遅すぎたりすることも原因の一つです。犬歯はほかの歯よりも生え変わるのが遅いので、適切なタイミングで乳歯が抜けないとスペース不足につながってしまうためです。

 


放っておくとどうなる?
放置した場合、次のようなトラブルが起こり得ます。


むし歯や歯周病
歯同士が重なっていると歯ブラシがなかなか届かず、プラークが残りやすくなります。むし歯や歯周病といった、口腔トラブルにつながる可能性が高まるでしょう。
歯が重なっている箇所はレントゲンを撮影してもなかなか見えないため、トラブルの発見が遅れることも難点の一つです。


口臭
口を閉ざすことを八重歯が阻害し、慢性的な口呼吸につながることがあります。口の中が渇くと唾液による自浄作用が低下し、細菌がグッと繁殖しやすくなるでしょう。その影響でメチルメルカプタンや硫化水素などの物質が産生され、口臭を引き起こします。
周囲の歯に悪い影響を与える
犬歯には本来、前歯や奥歯を歯ぎしりから守るという役割があります。ところが犬歯が正常に機能しなくなると、ほかの歯へ大きな負担がかかって破折や知覚過敏につながる可能性があるでしょう。


口内炎
歯列からはみ出している八重歯は、口腔内の粘膜に接触しがちです。最初は小さな傷であっても、そこから細菌が侵入すると口内炎になります。
犬歯は先端がとがっており、粘膜を傷付けやすい形状です。そのため、口内炎に悩まされている人は少なくありません。

 


改善には歯列矯正が必要!
歯科治療や歯列矯正をする際に、犬歯を抜くことは基本的にありません。ほかの歯に比べて長寿命で、かつ咬合において重要な役割を果たすためです。
八重歯を改善するには、歯列矯正で犬歯を本来の位置へ移動させることが必要になるでしょう。
次のいずれかの方法で、歯を動かすことになります。


1.表側矯正
歯の表面に「ワイヤー」と「ブラケット」を取り付けて、スペースに歯を並べていくという手段です。幅広い症例に対応しているのが特徴で、軽度であれば部分矯正(器具を一部のみに取り付けて移動させる方法)による対応も可能です。
ただし一度取り付けた装置は、治療終了まで患者さま自身で取り外せません。自己管理が不要である反面、器具に慣れるまでの数日間は違和感や痛みを我慢する必要があるでしょう。また、第三者から装置が見えることをネックだと感じる人もいるようです。


2.裏側矯正
装置を目立たせたくない人におすすめなのが、歯の裏側に器具を取り付ける裏側矯正です。前項同様、幅広い症例に対応しているのが特徴です。
しかし歯の裏側に器具を装着するにあたって、歯科医師に高い技術が求められます。またオーダーメイドの器具を用いるため、費用が高額になる可能性があります。


3.ハーフリンガル矯正
下顎は表側矯正、上顎は裏側矯正で歯列を整える方法です。表側矯正に比べて第三者の目に付きにくく、裏側矯正よりもリーズナブルな費用で適用できるのが魅力です。
ただし、対応している歯科医院は限られています。希望する場合は、かかりつけ医が取り扱っている矯正方法を事前によくリサーチしましょう。


4.マウスピース矯正
透明のマウスピース型装置を歯に装着し、徐々に移動していくという方法です。
患者さま自身で着脱できるので、普段通りの食事やブラッシングが可能です。ほかの手段に比べて口腔トラブルのリスクが低いうえ、ストレスを溜めることなく進められるのが大きなメリットです。
ただし指示通りに装置を付けていないと、期待通りの効果が得られない可能性があります。そのため、自己管理が苦手な方には不向きかもしれません。

 


放っておくとどうなる?
特に問題がないからといって放置していると、将来的に口腔トラブルに悩まされるかもしれません。先述した通り、周囲の歯に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
また「八重歯=可愛い」という認識があるのは、実は日本だけであることをご存知でしょうか?
海外ではマイナスイメージを与えることもあるので、海外で仕事をする機会があれば考慮した方がよいかもしれません。
改善には、歯列矯正が必要です。八重歯を始め、不正歯列にお悩みの方はかかりつけ医に相談しましょう。
スマイル歯科クリニック・矯正歯科でも承っていますので、お困りの方はぜひ一度ご来院くださいね。

投稿者: スマイル矯正歯科

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