スマイル矯正歯科BLOG

2022.07.10更新

歯医者


突然ですが「エナメル質形成不全」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
お子さまに見られる症状であるため、子どもがその診断を受けたことがあるという親御さまがいらっしゃるかもしれません。聞き慣れない診断名に、困惑したかと思います。
そこで今回は、歯のエナメル質形成不全とは何なのか、原因とともに解説します。
小さなお子さまがいらっしゃる方はもちろん、妊娠中の方もぜひ参考にしてください。

 


エナメル質形成不全とは
歯の表面にあるエナメル質が、生まれつき正常に形成されていない状態のことを「エナメル質形成不全」といいます。前歯や奥歯に見られることが多い症状です。
歯は層になっており、象牙質と呼ばれる骨の表面にエナメル質があるのが一般的です。しかしエナメル質形成不全の歯は、一部が薄くなっており象牙質が透けて見えています。そのため、歯が変色しているように見えるのが特徴です。軽度であれば白色や乳白色の部分的な変色ですが、重度になると、変色に加えてデコボコやくぼみ、欠損が生じます。

考えただけで、とても心配になる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし「小学生の5人に1人」が該当するとされており、それほど珍しい症状ではないようです。

重大な病気というわけではありませんが、放っておくのは危険です。

エナメル質形成不全の歯には、次のようなリスクや問題が挙げられます。


・むし歯になりやすく、なると進行が早い
・知覚過敏になりやすい
・見た目の美しさの問題

 


エナメル質形成不全になるのはなぜ?
原因として挙げられるのが、次の3点です。


1.全身疾患などによるもの
2.部分的な外傷によるもの
3.妊娠中の母親の栄養状態によるもの


それぞれ詳しく解説します。


1.全身疾患などによるもの
内分泌異常や何らかの感染症など、お子さまの全身疾患が原因で起こる場合があります。特に乳歯の形成が阻害されやすく、左右対称の歯に見られることが多いです。


2. 部分的な外傷によるもの
冒頭で、エナメル質形成不全は生まれつき生じるものだと説明しました。
しかし中には、後天的な理由で起こる場合があります。
そのひとつとして挙げられるのが、部分的な外傷によるものです。
例えば乳歯をぶつけて外傷を受けたり、大きなむし歯を放置して化膿したりした場合などが挙げられます。外傷が原因でエナメル質形成不全が起きた場合、永久歯にも同様の症状が出る場合があります。


3.妊娠中の母親の栄養状態によるもの
例えば妊娠中に母体が栄養不全であったり、代謝異常やホルモン異常を起こしたりした場合にもエナメル質形成不全は起こり得ます。ほかにも母体の全身疾患や感染症、ビタミン不足や投薬の影響など、考えられる原因は様々です。
ビタミンにも色々な種類がありますが、ここで挙げられるのはビタミンDの不足です。ビタミンDは歯の形成に必要不可欠な「リン」や「カルシウム」の吸収を促進するはたらきを持つ、大切な栄養素なのです。

 

 

今回は、エナメル質形成不全とは?育児中や妊娠中のママが気をつけること 前編をお送りしました。

次回は後編では、予防法と治療法をお届けします

投稿者: スマイル矯正歯科

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