スマイル矯正歯科BLOG

2022.09.10更新

 

インプラント


補綴治療の一つに「インプラント」がありますが、使い方次第で寿命が左右されます。何らかの理由で根の部分が不安定な状態になると、ダメになってしまう可能性があるのです。
長持ちさせるよう努めることが一番ですが、万が一ダメになった場合はどのような対処法があるのでしょうか。
インプラントを失う原因や、予防法とともに記事の中で紹介します。

 


治療の流れ
インプラントは入れ歯やブリッジと同様、補綴治療に分類されます。むし歯や歯周病、不慮の事故などによって歯を失くしたときに、噛む機能や見た目の改善を目的として用いられる治療です。
治療を開始するにあたって、まず行うのがカウンセリングと精密検査です。全身疾患の有無や治療に対する希望をお尋ねし、顎骨の厚みや幅、血管の神経や位置などをチェックします。
なお全身疾患とは、糖尿病や高血圧、心臓病、骨粗しょう症や脳梗塞などのことをいいます。これらに該当する方は薬を服用されているケースが多く、場合によってはすぐに治療を始められないかもしれません。例えば骨粗しょう症の方は「ビスホスホネート製剤」を服用されているため、骨の代謝が阻害されてしまいます。
治療を始めるタイミングについては、かかりつけ医に相談しましょう。

 


具体的な治療の流れ
インプラントは「人工歯根(インプラント体/フィクスチャー)」「アバットメント」「上部構造(被せ物)」で構成されています。


【治療の流れ】
1.歯肉を切開し、顎骨へ穴をあけて人工歯根を埋め込みます。前歯など人目につきやすい部分の場合は、同時に仮歯を装着します。
※人工歯根は、人体になじみやすいとされる「チタン」でできているのでご安心ください


2.しばらく時間をおき、人工歯根が骨に結びついたことを確認した上でアバットメント(人工歯と人工歯根をつなぐ連結部分のこと)を装着します。


3.型取りを実施し、人工歯を作製します。その後、上部構造を接着してひとまず終了です。
※上部構造は、審美性や強度の視点からセラミック製のものが多く用いられます


インプラントが完成したからといって、そこで治療が完全に終わるわけではありません。定期的に歯科医院を受診し、インプラントやほかの健康な歯を長持ちさせましょう。

 


インプラントが使えなくなる理由
インプラントがグラついたり、根が折れたりすると使えなくなります。
痛みの有無や症状の度合いによって違いがあり、軽度であれば日頃の努力によって症状を改善できます。毎日丁寧で適切なブラッシングを行い、歯科医院で処方された抗生物質を服用してください。痛みや腫れが治まるはずです。
インプラントが脱落する事態になっていれば、それは重症です。インプラント周囲炎にかかっており、炎症を起こしている可能性が高いです。再手術でインプラントをもう一度埋め込むか、ほかの方法で補綴することになるでしょう。

 


インプラント周囲炎
インプラントを埋め込んだ部分の、歯茎などが感染することを「インプラント周囲炎」といいます。
主な原因は「インプラントの表面についたプラーク」で、周りの歯周組織へ悪影響を及ぼします。歯周病菌が繁殖し、最終的に顎骨まで蝕まれてしまうでしょう。
インプラント周囲炎にならないためには、口の中を清潔に保つことが何より重要です。普段から正しいケアを行うとともに、定期的に歯科健診を受診してください。
口呼吸や歯ぎしりなど、悪習癖についても改善させることが望ましいです。


まずはインプラント治療を手掛ける歯科医院を探し、症状や希望をきちんと伝えた上で適切な治療を受けましょう。

治療の方針や医師の実績などをよく確認し、信頼できる歯科医師を見つけることが重要です。治療が安くすむに越したことはありませんが、料金だけで選ばないよう注意してください。

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.08.30更新

綺麗な歯並び


歯周病や不慮のアクシデントなど、歯を失う原因はさまざまです。歯を失くしたときは、その部分を補綴治療で補わなければなりません。
そこで今回は、補綴治療の一つである「インプラント」を紹介します。治療の仕組みや、メリット・デメリットについて詳しく解説しますよ。

 


1.インプラントとは
そもそもインプラントが何を指しているかご存知でしょうか?上部構造の「人工歯」、支台部の「アバットメント」、歯根部の「インプラント体」を総称したものがインプラントです。
時折、金属アレルギーの発症を不安視される方がいらっしゃいます。しかしインプラント体に用いられているのは、身体になじみやすい「チタン」と呼ばれる金属です。ほかの医療器具にも広く使用されている金属で、チタンによってアレルギーを発症するケースはまずありません。
治療では歯槽骨(歯を支える骨)にインプラント体を埋入し、結合させます。安定性が高いため、普段通り食事をしても取れたり割れたりする心配はありません。また歯槽骨によくなじむよう、ネジのような形状になっていることも特徴の一つです。
その後インプラント体にアバットメントを取り付け、その上から人工歯を被せます。人工歯には金属やセラミック製の被せ物が用いられますので、人工歯のような自然な白さの歯を手に入れることが可能です。
ほかの補綴治療にブリッジや入れ歯もありますが、これらには人工歯の支えとなるものがありません。そのため、食事中に噛みにくさなどの違和感が生じがちです。一方でインプラントは、これまでと同じ力でものを噛めます。歯への負担も軽減されるでしょう。

 


2.治療のメリットとデメリット
入れ歯やブリッジは、数回の治療のみで完了するケースがほとんどです。しかしインプラントの場合は、通院回数がさらに多くなります。
外科手術を伴うという点も、インプラントならではの特徴といえるでしょう。
もちろん手術は、豊富な経験と実績を持った歯科医師が手掛けます。しかし外科手術を受けることへの身体的・精神的不安から、治療に踏み切れない方も少なくありません。少なからずリスクを伴うことも事実です。
メリットとデメリットの両方を理解した上で、治療を検討していただければと思います。


メリット
期待できるメリットは次の通りです。
① 天然歯に負けない審美性・機能性を手に入れられる(口元のコンプレックスを解消できることもある)
② 天然歯と同じくらいの力で、左右バランスよく噛める
③ 噛む感触を実感できるので食事が楽しめる
④ 入れ歯のように取り外して洗浄したり、ブリッジのように健康な歯を削って治療したりしなくてよい
⑤ すべて人工物でできているため、むし歯になる心配がない

 


デメリット

① 麻酔を使用しても、痛みが出る場合がある
② 出血や合併症などのリスクを伴う
③ 歯槽骨の高さや厚み、骨量が不足している場合に必要な「GBR法」が適用できない症例もある
④ 細菌感染をして、インプラント周囲炎を起こすケースがまれにある
⑤ インプラントには金属製のバネを掛けることが難しいため、今後入れ歯治療をする場合に治療法が限定される可能性がある
⑥ 長期間通院しなければならない(目安は2~6ヶ月程度)
⑦ 治療完了後も、メンテナンスのための通院が必要
⑧ 自由診療となるため、保険適用の治療に比べると高額になる
⑨ 永久性は保証されない

ほかの治療と同じように、インプラントにもメリットとデメリットが複数挙げられます。
今回はインプラントを取り上げてお話ししましたが、必ずしもこの治療法がベストだというわけではありません。患者さまの理想の姿や予算に合った治療を選んでいただければと思います。
天然歯のような見た目と機能性を手に入れたい方は、ぜひインプラントをご検討ください。

 


3.治療後の注意点
治療後も、以前と同様に適切なブラッシングを行いましょう。必要に応じて、デンタルフロスや歯間ブラシも用いることが大切です。
確かにインプラントは人工物ですが、周りの組織は人工ではありません。清潔な口腔環境を維持しなければ、周囲が細菌感染してインプラント歯周炎を引き起こす可能性があるのです。
初めは歯肉炎だけの症状であっても、次第に歯槽骨へ吸収され、最終的にインプラントが抜け落ちる恐れがあります。歯周病に比べて進行速度がとても速いため、気付かぬうちにインプラントを失う事態となるかもしれません。
人工物であるからといって油断せず、正しい方法で日々の口腔ケアを行いましょう。
また、インプラントの周りに異変を感じた場合は早急に歯科医院を受診してください。

 

 

インプラントのメリットやデメリットは、理解していただけたでしょうか。治療の前に正しい知識を身につけ、ご自身にとって最適な治療法を選択しましょう。自分だけで決断できない場合は、かかりつけ医に相談することをおすすめします。

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.08.20更新

歯磨きする女性


皆さんは歯茎のあたりに、白い膨らみがあるのを見つけたことはありませんか?基本的に痛みはないため、知らないうちにできていたという方もいるでしょう。また放っておくと、だんだん大きくなってきて怖い思いをした方もいるかもしれませんね。
歯茎に生じる、白いニキビのようなものを「サイナストラクト」といいます。治療でお口を拝見した際に、指摘されて初めて気付くこともあるくらい自覚症状がありません。
今回はサイナストラクトの正体や発生の原因、対処法について解説します。

 

 

1.サイナストラクトとは?
膿の排出口のことを「サイナストラクト」といいます。以前は「フィステル」と呼ばれており、日本語に言い換えると「瘻孔」です。
サイナストラクトは繰り返し膨らんだりつぶれたりするので、消失したと思っていたら再発していたというケースも少なくありません。口内炎の症状と間違える方がいらっしゃいますが、別物なので混同しないよう注意しましょう。
大きく異なるのが、発生の原因です。
口内炎ができる原因として、ストレスや体調不良、ビタミンB群の栄養不足などが挙げられます。また不衛生な口腔状態が続いたり、口の中の粘膜が傷つけられたりすることでできる場合もあるでしょう。
口内炎は強い痛みを伴うことが多いため、すぐに気付く方がほとんどです。重度の症状でない限りは、放っておけば一週間~10日ほどで自然に治るでしょう。その間は痛みとの闘いかもしれませんが、症状は徐々に緩和されます。

 


2.サイナストラクトができるのはなぜ?
続いては、サイナストラクトができる原因をいくつか紹介します。


2-1.死んだ神経(歯髄)が感染を起こした
むし歯が進行して神経に到達したり、歯を強打したりして神経が自然に死ぬと感染を起こしやすくなります。内部で細菌が繁殖した場合、歯根の先端に溜まった膿の排出口となるのがサイナストラクトなのです。


2-2.抜髄後の神経が再び感染を起こした
過去に根管治療をした歯の内部が、何らかの理由で再び細菌感染を起こした場合です。前項と同様、溜まった膿の排出口として生じるでしょう。


2-3.歯根の壁に穴が開いた
歯根の壁に、何らかの理由で穴が開いた場合も同様です。ほかにも根管治療をしたタイミングで、内部吸収(歯の壁が自然に溶けてしまうこと)が行われてフィステルの発生につながることもあります。


2-4.歯根破折が起こった場合
抜髄をした歯は、強度がグッと低下します。食事中など、日常生活のふとした瞬間に割れやすくなるのです。歯根の部分で割れる「歯根破折」が起こると、歯根の内部が感染して膿を溜めます。その結果、サイナストラクトが発生するでしょう。

 


3.サイナストラクトができたらどうする?
サイナストラクトは、自然治癒するものではありません。歯に原因があると考えられるので、根本的な原因を突き止めた上で歯科治療を受けましょう。気付いた時点で、早めにかかりつけ医へ相談することをおすすめします。
ここで主な治療法を、原因別に紹介します。


3-1.歯根の先端に溜まった膿が原因の場合
このケースでは根管治療を行い、細菌を取り除いて歯根の内部を清潔な環境にします。
ただし重度の症状の場合は、根管治療だけで完治しないことがあります。そのような場合は、外科的な治療も伴う場合があるでしょう。治療の具体的な内容は次の通りです。


歯根端切除術
歯茎を切り開き、膿が溜まった袋を切除して摘出する処置です。


歯牙再植術
骨の表面と歯根との距離が遠いケースに用いられるのが、歯牙再植術です。一度抜歯して歯根の先端と膿が入った袋を除去し、もとの位置へ戻すという処置です。
ただ、一度抜いた歯をそのままの状態で保存するには、歯科医師の豊富な経験と高度な技術が欠かせません。外科処置が必要となる前に、原因を突き止めて治療できるのが理想です。


ヘミセクション
サイナストラクトが複数できた場合に、悪化が見られる歯根のみを切除する処置です。
この状態になると、歯を数本抜歯してブリッジ治療をしなければなりません。機能性は自然歯に近いものの、ブラッシングのしにくさを感じたり、長期的に見て歯が長持ちしにくくなったりする難点を抱えます。
また歯根破折の場合は、抜歯で対応するケースがほとんどです。

 


まとめ
サイナストラクトは、お口の中で悪さをするものではありません。痛みがないことから、存在に気付かないまま生活している方もいるでしょう。
しかし放っておくと、知らない間に歯の内部で症状が進行します。重度の場合は抜歯が必要となり、ご自身の歯を残せなくなってしまうかもしれません。
気付いた時点で、早めに受診することをおすすめします。もし確信が持てなくても、プロに診てもらうことでほかの疾患やむし歯が見つかるかもしれません。

予防のためにも、歯科医院で定期検診を受けましょう。

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.08.10更新

歯の色の違い
歯の色は、人によってまちまちです。欧米人に比べて、日本人は歯の黄ばみが目立ちやすい傾向にあるでしょう。
歯の白さは、見た目のイメージを左右する大きなポイントです。近年は審美性の向上のために、ホワイトニングを行う人も少なくありません。
スマイル歯科クリニックにも、ホワイトニングのために来院される方が多くいらっしゃいます。
そこで今回は、歯の色や白さが人によって異なる理由を、歯が黄ばみやすい人の特徴や原因とともに紹介します。

 


1.歯の色に違いがあるのはなぜ?
色や白さの違いには、歯の質が大きく関係します。
というのも、歯は表面側から順に、白くて半透明の「エナメル質」、黄色っぽい色をした「象牙質」、「神経(歯髄)」といった構造になっています。
つまり歯が黄色っぽいのは、象牙質の色が透けて見えるためです。象牙質やエナメル質の色、透明度や厚みは人によって異なります。歯の色や白さに個人差が生じるのは、そのためです。


2.歯が黒っぽい見た目の方はいませんか?
歯が黒ずんで見えるのは、神経の状態が大きく関係しています。正常な状態で黒っぽくなることはまずありませんので、何らかの理由で神経が死んでいると考えられます。
衝撃が加わるようなアクシデントに遭ったり、大きなむし歯ができたりした覚えはありませんか?神経が死ぬと、歯は少しずつ黒ずんでいきます。
治療で神経を除去(抜髄)した場合も、同じように歯が黒くなっていくでしょう。
「黒ずんだ部分も、ホワイトニングをすれば白くなりますよね?」
患者さまから、時折このような質問をされることがあります。

残念ながら神経が死んで黒くなった部分は、ホワイトニングによる効果が十分に見込めません。このようなケースでは、セラミック治療をおすすめしています。被せ物の原料に陶器などが使用されているので、自然な白さの歯を手に入れられるでしょう。後戻りをする心配がないことも、大きなメリットです。


3.ある飲み物が原因で歯が着色されるのは本当?
あなたは普段、お茶やコーヒー、赤ワインを飲む機会がありますか?YESと答えた方は、これらの飲み物が原因で歯が黄ばんでいるのかもしれません。飲み物に含まれている色素が、歯の表面に付着するためです。毎日欠かさずブラッシングしていても、色落ちしにくいという特徴があります。
歯科医院で歯科クリーニングを受ければ、元通りの白さになるでしょう。歯科医院をしばらく受診していない方は、着色の除去も兼ねて定期検診を受けてはいかがでしょうか?


4.喫煙も歯の黄ばみに大きく関係します!
歯の黄ばみと切っても切れないのが、喫煙習慣です。タバコに含まれる成分が、歯を黄色くしてしまいます。喫煙の習慣があるけれど着色の自覚がない方は、歯の裏側を一度チェックしてみましょう。黄色っぽい見た目に、ビックリするかもしれません。
ちなみに、タバコによる黄ばみもクリーニングで取り除くことが可能です。しかし喫煙は、ほかにも歯周病や歯肉の黒ずみなど色々な影響を及ぼします。これをきっかけに、禁煙に取り組むのもよいかもしれませんね。


5.欧米人に負けないくらい白い歯になりたい!
欧米人のような、真っ白の歯を手に入れたいと思う方も少なくないでしょう。しかし日本人と欧米人とでは、もともと歯の質が異なります。日本人の歯はもともと黄色っぽく、エナメル質も薄い傾向にあります。そのため歯を真っ白にするには、ホワイトニングが欠かせません。
欧米人や有名モデル、芸能人のような白い歯を手に入れたい人は、ホワイトニングを検討しましょう。
スマイル歯科クリニックでも手掛けていますので、興味をお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。ほかの治療法を含め、歯を美しく見せるための最適なご提案をいたします。


6.白い歯を維持し続けるには?
ホワイトニングをすれば歯を白くできますが、永久的にその効果が続くわけではありません。また生活習慣によっては、思い通りの仕上がりにならない場合もあるでしょう。
白くて美しい歯をキープするには、着色の原因を取り除くことが一番です。タバコやコーヒーなどを極力控えつつ、歯科医院で定期的なクリーニングを受けましょう。着色汚れを蓄積しないことが大切です。
おすすめの通院方法は、ホワイトニングとクリーニングを交互に受けることです。ホワイトニングで白くなった歯へ、クリーニングをすることで色をキープしやすくなります。
何度もホワイトニングをしたり、時間の経過で後戻りをしたりすることを避けたい方は、セラミック治療を検討するのも一つの選択肢です。違和感のない、自然な白さの歯を手に入れられるでしょう

 

 

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.07.30更新

フッ素


「むし歯予防にはフッ素を!」
このような情報をネットで見たり、聞いたりしたことはありませんか?
これは昔から言われていますが、一方で「フッ素には害がある」と耳にしたことがある方もいるかもしれません。
そう言われると、なんだか心配になりますよね。


確かに使用量を誤ると、体に悪影響を及ぼす可能性があることは事実です。
しかし正しく使用すれば、歯の健康をサポートしてくれる心強い存在となります。
今回はフッ素を塗るメリットや、正しい使用方法を詳しく解説します。
お子さまの歯の健康を維持したい、お子さまのむし歯が心配な親御さまはぜひご覧ください。

 

 


フッ素を塗るメリット


フッ素を使用することで、次の3つのメリットが見込めます。


1.歯の質を強化する
2.歯の再石灰化をサポートする
3.むし歯菌の活動を阻害する

詳しく解説していきます。


1.歯の質を強化する
フッ素には、歯の表面の歯質を強化する効果が期待できます。
歯の表面は通常、エナメル質と呼ばれる硬い膜で覆われており、細菌などから私たちを守ってくれます。エナメル質は「ハイドロアパタイト」という結晶の集合体ですが、フッ素が触れると化学反応を起こし「フルオロアパタイト」と呼ばれる強力な結晶になるのです。
つまりフッ素を使うことで、強く丈夫な歯を手に入れられます。ひいては、むし歯になりにくくなるでしょう。


2.歯の再石灰化をサポートする
食事をしたあとに歯を磨かず放置していると、口に残った食べ物の酸によって歯の表面のミネラル分が溶け出します(脱灰)。自己修復能力によってある程度は元通り(再石灰化)にできますが、口の中にむし歯菌がいると再石灰化を阻害されてしまいます。
そこで力を発揮するのが、フッ素です。
フッ素には、溶け出したミネラル分を歯に密着させる力があります。歯の石灰化をサポートしてくれるのです。フッ素がむし歯予防に有効と言われている、理由のひとつといえるでしょう。


3.むし歯菌の活動を阻害する
フッ素には抗菌作用があり、むし歯菌の活動を邪魔する効果が期待できます。
むし歯菌は通常、自らが放出する酵素によって酸を作り出し、私たちの歯を蝕みます。しかし口の中にフッ素があれば、思うようなはたらきができません。


以上の3つが、フッ素を塗るメリットです。

 

 


フッ素を取り入れるには?


フッ素を塗る方法として挙げられるのが、次の3つです。


1.歯科医院や自宅で歯にフッ素を塗る
2.フッ素入りの歯磨き粉でブラッシングをする
3.フッ素入りの洗口剤を使ってうがいをする


それぞれ詳しく解説します。


1.歯科医院や自宅で歯にフッ素を塗る
まず紹介したいのが、歯科医院で受けられるフッ素の塗布です。
塗り方は歯科医院によって異なります。綿につけて塗布することもあれば、マウスピースに塗って口に装着することもあるでしょう。痛みなどはありませんので安心してください。
フッ素は、歯が生えたらすぐに塗布し始めることが可能です。歯磨きを嫌がったり、親御さまが仕上げ磨きしにくいと感じたりする低月齢のお子さまにも塗布できます。
歯科医院で塗るフッ素の効果は3ヶ月程度とされているので、3ヶ月ごとに通院するのがおすすめです。自治体によっては無料で受けられることもあるため、お住まいの自治体の情報を一度確認してみてください。


なお、市販の製品を使用して自宅で塗っても構いません。薬局などで取り扱われている、子ども用の塗布剤を使用しましょう。歯を磨いたあとに、親御さまの清潔な指などで塗布してあげてください。
歯科医院で塗布するフッ素の方が、濃度が濃く高い効果が見込めます。ただ歯科医院への通院を嫌がるお子さまには、自宅で塗布を行うのもひとつの選択肢といえるでしょう。


2.フッ素入りの歯磨き粉でブラッシングをする
歯磨き粉には、微粒子状のフッ素が配合されている場合が大半です。子ども用の歯磨き粉も例外ではありませんので、月齢に合った製品を選んで歯磨きの際に使用しましょう。
ペーストが苦手なお子様には、ジェル状の歯磨き粉がおすすめです。
ただし歯磨き粉を使用したからといって、仕上げ磨きを省いてよいわけではありません。
8歳くらいまでは、親御さまが丁寧に仕上げ磨きをしてあげましょう。先にお子さまが自分で磨き、最後に仕上げ磨きを行うのがポイントです。


3.フッ素入りの洗口剤を使ってうがいをする
歯磨きは毎食後行うのが理想ですが、就寝前に1回、丁寧に磨くだけでも効果があります。
ただ、ごはんやおやつを食べたあとに何もしないというのは少々不安に感じませんか?
そのようなときは、フッ素入りの洗口剤でうがいをしましょう。口の中に残った汚れを洗い流すだけでなく、歯をコーティングしてくれるのでおすすめです。

 


まとめ
今回は、フッ素を塗るメリットと適切な使用方法を紹介しました。
フッ素はむし歯予防に一役買ってくれる存在ですが、使用量や濃度を誤ると体に支障をきたす恐れがあります。容量用法を守って正しく使いましょう。
お子さまに合った方法を見つけ、導入してはいかがでしょうか。どの方法を採ればよいかわからない方は、親子で一度歯科医院を受診してみてください。

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.07.20更新

子供治療

 

前回は、エナメル質形成不全について詳しく解説いたしました。

本記事では予防法と治療法について解説していきます。

 


予防法と治療法
エナメル質形成不全の歯は、むし歯や知覚過敏になりやすい状態です。また前歯などの目立つ部分に生じている場合、見た目が気になるといった問題も挙げられます。
適切な予防法と治療法を知り、正しく対処してあげましょう。


適切な予防法
エナメル質形成不全の多くは生まれつき生じますが、場合によっては後天的な理由で起こることもあります。エナメル質形成不全を起こさないために押さえてほしいポイントは、次の3つです。


1.日々の適切なブラッシング
2.フッ素の定期的な塗布
3.妊娠中の正しい栄養摂取


それぞれ詳しく解説します。

 


1. 日々の適切なブラッシング
歯を磨くことを嫌がるお子さまは、多いと思います。
しかし日々のブラッシングが「歯に挟まった食べかすを取り除くだけ」で終わっていると、エナメル質形成不全を起こす可能性があり危険です。歯の表面についた歯垢(プラーク)や汚れをしっかりと落とし、むし歯になりにくい強い歯にしましょう。歯を強くすることで、外傷を防げる場合があります。


2. フッ素の定期的な塗布
フッ素の塗布は、薬局などで市販されている製品を用いても構いません。最近は、フッ素が配合された歯磨き粉も広く流通しています。しかし市販の製品に含まれるフッ素は、歯科医院で取り扱うものほど高濃度ではありません。定期的に歯科医院を受診し、フッ素を塗布してもらうことをおすすめします。通院のタイミングは、3ヶ月に1回程度を目安にするとよいでしょう。


3. 妊娠中の正しい栄養摂取
こちらは、生まれつきエナメル質形成不全が発生することを予防するための方法です。妊娠中はつわりやホルモンバランスの乱れなどによって、不規則な食生活になることが多いと思います。しかし生まれてくるお子さまのために、無理のない範囲で栄養を摂取してください。先述したように、歯の健康のためにはビタミンDの摂取がとても重要です。肉類や魚類、乳製品やキノコ類などに多く含まれていますので、ぜひ意識的に摂取してみてください。体重の増加などを心配して野菜ばかりを摂っていると、ビタミンDが不足しやすくなるため注意が必要です。
【参考:ビタミンDを多く含む食材】
豚レバー/紅鮭/鰯/鯵/しらす/卵/えのき/舞茸/エリンギ/干し椎茸

 

 

治療法
治療が必要とされるのは、主に歯の欠損が見られる場合です。
奥歯の場合は歯科用プラスチックなどを用いて詰め物をし、前歯であれば歯科用プラスチックの薄い板を貼って治療します。歯科用プラスチックは白色であるため、治療した部分が大きく目立つことはありません。また耐久性や強度に関しても、心配する必要がないほどの硬さをしています。ただ天然歯と同様に、大きな衝撃が加わると欠けたりヒビが入ったりする場合があります。
※歯科医院によっては、奥歯などの見えない部分には金属の詰め物を使用する場合があります

 

 


まとめ
乳歯は本来、透けたような白い色をしています。しかし乳白色あるいは白色の部分が見られる場合は、エナメル質形成不全の疑いがあるでしょう。
重い病気ではありませんが、重度の症状の場合は歯が欠損するリスクを抱えています。欠けた部分があるとむし歯になりやすかったり、顎の形成などに影響を及ぼしたりする場合があるため、早急に治療することをおすすめします。治療をすることで、歯の健康を維持できるだけでなく、不正歯列や左右のバランスの悪化による背骨のゆがみなどを予防できます。


気になる親御さまは一度歯科医院を受診し、治療の必要性について相談してみてください。日頃のブラッシングや、定期的なフッ素塗布も併せて行うことが重要です。

 

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.07.10更新

歯医者


突然ですが「エナメル質形成不全」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
お子さまに見られる症状であるため、子どもがその診断を受けたことがあるという親御さまがいらっしゃるかもしれません。聞き慣れない診断名に、困惑したかと思います。
そこで今回は、歯のエナメル質形成不全とは何なのか、原因とともに解説します。
小さなお子さまがいらっしゃる方はもちろん、妊娠中の方もぜひ参考にしてください。

 


エナメル質形成不全とは
歯の表面にあるエナメル質が、生まれつき正常に形成されていない状態のことを「エナメル質形成不全」といいます。前歯や奥歯に見られることが多い症状です。
歯は層になっており、象牙質と呼ばれる骨の表面にエナメル質があるのが一般的です。しかしエナメル質形成不全の歯は、一部が薄くなっており象牙質が透けて見えています。そのため、歯が変色しているように見えるのが特徴です。軽度であれば白色や乳白色の部分的な変色ですが、重度になると、変色に加えてデコボコやくぼみ、欠損が生じます。

考えただけで、とても心配になる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし「小学生の5人に1人」が該当するとされており、それほど珍しい症状ではないようです。

重大な病気というわけではありませんが、放っておくのは危険です。

エナメル質形成不全の歯には、次のようなリスクや問題が挙げられます。


・むし歯になりやすく、なると進行が早い
・知覚過敏になりやすい
・見た目の美しさの問題

 


エナメル質形成不全になるのはなぜ?
原因として挙げられるのが、次の3点です。


1.全身疾患などによるもの
2.部分的な外傷によるもの
3.妊娠中の母親の栄養状態によるもの


それぞれ詳しく解説します。


1.全身疾患などによるもの
内分泌異常や何らかの感染症など、お子さまの全身疾患が原因で起こる場合があります。特に乳歯の形成が阻害されやすく、左右対称の歯に見られることが多いです。


2. 部分的な外傷によるもの
冒頭で、エナメル質形成不全は生まれつき生じるものだと説明しました。
しかし中には、後天的な理由で起こる場合があります。
そのひとつとして挙げられるのが、部分的な外傷によるものです。
例えば乳歯をぶつけて外傷を受けたり、大きなむし歯を放置して化膿したりした場合などが挙げられます。外傷が原因でエナメル質形成不全が起きた場合、永久歯にも同様の症状が出る場合があります。


3.妊娠中の母親の栄養状態によるもの
例えば妊娠中に母体が栄養不全であったり、代謝異常やホルモン異常を起こしたりした場合にもエナメル質形成不全は起こり得ます。ほかにも母体の全身疾患や感染症、ビタミン不足や投薬の影響など、考えられる原因は様々です。
ビタミンにも色々な種類がありますが、ここで挙げられるのはビタミンDの不足です。ビタミンDは歯の形成に必要不可欠な「リン」や「カルシウム」の吸収を促進するはたらきを持つ、大切な栄養素なのです。

 

 

今回は、エナメル質形成不全とは?育児中や妊娠中のママが気をつけること 前編をお送りしました。

次回は後編では、予防法と治療法をお届けします

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.06.30更新

頭痛に悩む女性

 


噛み合わせが悪いこと自体は、病気ではありません。
しかしその状態を放置すると、さまざまな病気を引き起こす可能性があります。
そこで今回は、不正咬合がもたらす健康面の問題についてお話しします。
普段の日常生活で生じている「あの症状」は、実は噛み合わせの悪さによるものかもしれません。

 


1.慢性的な頭痛・肩こり
噛み合わせが悪いと、ものを噛むときに使う筋肉のバランスが崩れます。特に影響を受けるのが、顎関節から側頭部にかけての「側頭筋」と首から肩にかけての「広頚筋」です。不正咬合によって、慢性的な頭痛や肩こりを引き起こすでしょう。
慢性的な頭痛や肩こりは、疲労やストレスによるものと考えられがちです。しかし、不正咬合によって起こる場合もあるため注意が必要です。


2.むし歯
噛み合わせに問題があると、歯が磨きにくくなります。磨き残しが増え、むし歯になるリスクが高くなるでしょう。
また不正咬合の方は口呼吸にもなりやすく、外気を口から取り込むことで口腔内の唾液が蒸発します。唾液が持つ自浄作用が機能しなくなり、むし歯を引き起こしてしまうでしょう。


3.歯周病
歯周病は歯を支える骨が溶ける病気で、進行すると歯を失ってしまいます。不正咬合の方は正しく噛み合わせることができないため、ものを噛むと過剰な力がかかって歯骨や歯肉にダメージを与えます。そのため、歯周病や歯肉炎になるリスクが高いとされています。
歯肉炎を放っておくと、進行して歯周病になる可能性があるため注意が必要です。


4.胃への負担
噛み合わせが悪いと、食事のときに口にしたものをうまく噛み砕けません。そのため噛み合わせが正常な方に比べて、胃に負担がかかるでしょう。
位に負担がかかると胃腸の調子が悪くなり、消化器官全体にダメージを与えます。
市販の胃薬などを飲んでも、不正咬合が原因であれば根本的な解決はできません。慢性的な不調で、体調不良が続く可能性があるでしょう。


5.顎関節症
顎関節症とは、顎に痛みが生じたり、顎を動かすと音がしたりする病気です。また、口が開かなくなるといった症状が見られることもあります。
原因は不正咬合だけではありませんが、噛み合わせが悪いと顎関節に常に負担をかけることになります。そのため噛み合わせが正常な方に比べて発症しやすく、重症化するケースも多く見られます。
特に開口障害が起こると、身体全体のバランスが崩れて姿勢が悪くなります。腰などに負担がかかり、全身に悪影響を及ぼすでしょう。


6.歯科治療の精度低下
不正咬合の方の多くは、不正歯列でもあります。
「歯並びが悪いため正しく噛み合わせられない」と表現した方が正しいかもしれません。
不正歯列の場合、歯科検診や診察のときに歯科医師が歯の状態を把握しにくくなります。むし歯を見落とし、歯科治療の制度が低下する可能性があるでしょう。

 


まとめ
今回は、不正咬合が引き起こす問題について解説しました。
噛み合わせの悪さ自体は病気ではありませんが、それが原因で身体に何らかの不調をもたらす可能性があります。
もし原因不明の頭痛や肩こり、胃の不調などが続いている方がいれば、それは噛み合わせが関係しているかもしれません。心当たりがある方は、一度かかりつけの歯科医院を受診しましょう。放置せず、早めに対処することが大切です。

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.06.20更新

 きれいな歯


あなたは多くの歯科医院が、歯科治療以外も手掛けていることをご存知でしょうか?実はむし歯や歯周病といった症状を治すだけでなく、歯の健康を維持するための治療や審美性に着目した治療なども行っています。
そこで今回は、歯科治療のほかにどのような治療があるのかということを解説します。
「歯科医院=むし歯の治療だけ」だと思っていた方は、これを機に色々な治療法を知ってはいかがでしょうか。

 

 


予防治療
毎日歯みがきをしていても、ブラッシングの方法が誤っているとむし歯などの口腔トラブルを引き起こす可能性があります。定期的に歯科医院を受診し、歯の健康維持に努めましょう。
予防歯科で行う、主な治療について説明します。


歯のクリーニング
歯周病治療の一環としても用いられる「スケーリング」や、歯石を除去するための「PMTC」などで歯のクリーニングを行います。
PMTCとは「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略で、機械を用いて歯の汚れを落とします。プラークだけでなく、歯の表面や歯間に付着したヤニや茶渋汚れも落とすことが可能です。

 

ブラッシング指導
ご自宅での日々の口腔ケアについてお尋ねしながら、歯みがきの適切な方法を指導します。ご自身の歯並びに合ったブラッシング方法を理解することで、確実かつ効率的に汚れを落とせるようになるでしょう。
指導内容を日々のブラッシングに取り入れることで、むし歯や歯周病などの予防につながります。

 

生活習慣の改善に向けたアドバイス
毎日正しい歯みがきを行っていても、生活習慣が悪いとお口の健康は維持できません。そこで歯科医院では、患者さまの普段の生活についてヒアリングを行い、適切なアドバイスをいたします。
「歯が疼くことがある」
「なぜか口内炎がよくできる」
このような症状に心当たりはありませんか?


生活習慣を見直すことで、改善できるかもしれません。

 

 


審美治療
その名の通り、見た目を整えるための治療です。
歯の審美性を高めることで、見た目の印象を大きく左右します。
具体的にどのような治療があるのか、一つずつ説明します。


ホワイトニング
カフェインやヤニなどによる象牙質の変色を取り除き、歯を白く美しい見た目にするための治療です。
近年はホワイトニング用の歯みがき粉なども市販されていますが、市販品で取り除けるのは表面の着色汚れのみです。その点、歯科医院のホワイトニングは奥の象牙質にまでアプローチします。そのため、歯そのものの色を白くすることが可能です。


セラミック
詰め物や被せ物に「セラミック」と呼ばれる素材を使用し、審美性を高めます。銀歯などの代わりに用いたり、天然歯に被せて美しく見せたりすることが可能です。
人目につきやすい歯の治療に適しています。


インプラント
歯を失くした場合に用いる治療の一つです。
欠損部分に人工の歯根を埋入し、上から人工歯を被せます。
一見「歯科治療(一般歯科)」に分類されそうな内容ですが、審美性の向上を兼ねていることから審美治療に含まれています。


歯列矯正
こちらも同じく、見た目の向上も目的とすることから審美治療に含まれています。
歯列を整えることで見た目の改善だけでなく、日々の口腔ケアがしやすくなることにもつながります。むし歯や歯周病の予防にもなるでしょう。

 

 


予防治療や審美治療の必要性


予防治療や審美治療は、病気を治癒させるための治療ではありません。また治療内容によっては、保険が適用できず全額自己負担になる場合があります。


そこで、これらの治療の必要性についてお話しします。

治療で得られるメリットは、次の通りです。

 


病気を予防することで治療費が安くすむ
「歯科検診に使うお金がもったいない」
あなたはこのように考えていませんか?

定期検診の費用は歯科医院によって異なりますが、1回あたり3,000円程度かかるのが一般的です。

つまり半年に一度受診すれば年間で6,000円、30年で18万円になります。


では、むし歯や歯周病にかかる治療費はどうでしょうか?
これらの理由で歯を失くし、インプラントで治療した場合は1本あたり20万円前後の費用が必要です。

2本、3本、と治療が続けば、より多くのお金がかかることになります。


以上のことから、歯も財布も痛い思いをしないためには、日頃から歯科検診を受けて病気を予防することが大切です。

 


見た目が変化することで自信につながる
審美治療で見た目を向上させることにより、自分に自信がつきます。
歯並びの問題などでうまく笑えなかったという方も、歯並びが整えば自然な笑顔ができるようになるでしょう。またコンプレックスを解消することで、メンタル面の安定にもつながります。
審美性を向上させることで、仕事やプライベートが今よりもきっとうまくいくはずです。

 


まとめ
今回紹介したように、歯科医院には、病気の治療以外にもさまざまな種類の治療が存在します。
取り扱う治療は歯科医院によって異なるので、気になる方は、かかりつけ医の診療科目を調べてみましょう。歯科医院の診察券やホームページなどで確認が可能です。
なお名駅歯科クリニック矯正歯科では、今回紹介したすべての治療を取り扱っています。お口の健康やお口周りの見た目が気になる方は、一度ご来院ください。

投稿者: スマイル矯正歯科

2022.06.10更新

 歯科検診される少女

 

歯列矯正を行うにあたって、小臼歯の抜歯を必要とするケースがあります。
歯並びを整えるためだとわかっていても、長年大切にしてきた健康な歯を抜くことには抵抗がある方も多いはずです。ただ噛み合わせの負担を減らしたり、ほかの歯がむし歯になるリスクを軽減させられたりと利点も多く持ち合わせています。
そこで今回は、歯列矯正で抜歯を行う場合のメリットやデメリットを詳しく解説します。
抜歯の必要性を見極め、適切な判断を行いましょう。

 

 

メリット


1.歯を並べるための隙間を確保して、無理なく治療できる
歯は原則として、顎骨の中に植立しなければなりません。歯を並べるための隙間がない状態で歯列矯正を進めると、歯茎の後退や歯根の短縮などをもたらす可能性があります。
抜歯以外の方法として、後方への奥歯の移動や、歯列弓の幅の拡大などが挙げられます。しかしこれらの方法では、大きなスペースを確保することが困難です。また前者の方法では、親知らずを抜かなければなりません。
顎が小さいなどの理由で隙間が不足する場合には、抜歯で大きなスペースを確保するのがよいでしょう。


2.口元を引っ込められる
前歯を後方へ動かす場合、後方部分に移動のためのスペースを確保しなければなりません。
その方法として歯間を少しずつ削る「IPR」や、後方への奥歯の移動(親知らずの抜歯が必要)、歯列弓の拡大などが挙げられます。しかし先述したように、これらの方法では少しの隙間しか確保できません。前歯を動かせる量も限られてしまうでしょう。
前歯を大きく移動させたいケースに適しているのが、小臼歯の抜歯です。抜歯後にアンカースクリューを用いて奥歯を固定し、前歯を後方へ引っ張ります。この方法であれば、前歯を7mm程度移動させることも可能です。前歯を大きく移動させ、口元を引っ込められるでしょう。


3.治療期間の短縮につながる症例もある
抜歯を避け、十分なスペースを確保しないまま治療を行うと、歯が思い通りに移動せず治療が長引くことがあります。特に歯の重なりが大きな症例では、抜歯を行うことでスムーズな治療が可能です。
治療期間の目安は症例によって異なるため、詳しくはかかりつけの歯科医師に確認してみてください。名駅歯科クリニック矯正歯科では、抜歯の必要性とともに治療期間の目安を事前にお伝えしています。

 


デメリット


1.将来的に治療の選択肢が少なくなる場合がある
歯の本数が減少することで、将来的にむし歯や歯周病を患った際に、治療方法が限定される場合があります。小臼歯を失うことで、ブリッジに使用する土台の歯が変わってしまうためです。ただほかの歯を支台歯にすることで、治療は可能となりますのでご安心ください。
また噛む力などの機能面についても、抜歯した直後は咀嚼能力が低下する場合があります。しかしあくまで一時的なものですから、心配する必要はないでしょう。


2.治療中に歯の隙間が目立つ
抜歯をすることでスペースができますが、それを埋めるためには半年~1年程度かかります。治療が終わればきれいに閉じて自然な見た目になりますが、治療中の段階では気になる方がいるかもしれません。
なお抜歯をする歯の隣の歯が天然歯であれば、人工歯を装着し、徐々に人工歯を削りながら隙間を埋めることが可能です。治療中の見た目が気になる方は、かかりつけの歯科医師へ相談ことをおすすめします。


3.抜歯後に痛みが生じる
多くの方が、抜歯をするときの痛みを心配されます。しかし手術は麻酔をして行うため、実際に痛みが生じるのは麻酔が切れたあとです。
一般的には痛みや違和感が3日程度続き、1週間程度で消失します。ただしこの期間に、強いうがいを何度もするとドライソケットになり治癒が遅れます。暴飲暴食や飲酒なども避けて安静に過ごしましょう。
なお術後には、炎症を抑えるための痛み止めを処方します。またドライソケットになった場合は、痛み止めが入った軟膏を塗布して治癒を待つことになります。


4.治療が長引く可能性がある
先ほど「歯の重なりが大きい症例では、抜歯が治療期間の短縮につながる」とお伝えしました。
しかし歯がそれほど重なっていない場合は、治療が長引く傾向にあります。歯が移動する際に、傾斜しないよう細心の注意を払いながら隙間を埋める必要があるためです。
歯の重なり具合は、患者さまご自身ではなかなか判断できません。歯科医師に相談して判断することをおすすめします。

 


まとめ
今回は、歯列矯正における抜歯について解説しました。
健康な歯を失うことなくスムーズに治療できるのが一番ですが、症例によってはそれが難しい場合があります。
メリットとデメリットをご自身の症例に照らし合わせ、前者の方が大きいと感じた場合は抜歯をおすすめします。

とはいえ、ご自身で不正歯列の状態を見極めるのは困難です。かかりつけの歯科医師に相談し、適切な判断を仰ぎましょう。
名駅歯科クリニック矯正歯科ではCTやセファロ分析を用いた診断を行い、患者さまの顎骨の大きさや口腔内の状態を確認した上で最適なご提案をいたします。どうぞご安心ください。

投稿者: スマイル矯正歯科

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